はじめに
退院後、患者さんを「病院から自宅まで安全に移送したい」というご家族の声は多くあります。
特に高齢者、介護度が高い方、医療処置が必要な方は、 移送中の体調変化や転倒リスク、酸素・点滴の管理 など、多くの不安がつきまといます。
そのため近年、看護師が同行して移送をサポートするサービス(プライベートナース・移送支援)が注目 されています。本記事では、安全な在宅移送のためのポイント、準備、看護師同行のメリットまで詳しく解説します。
1. 病院からの安全な移送が重要な理由
病院から自宅へ戻る移動は、日常的な外出とは違い、次のようなリスクが想定されます。
▼ 1)体調変化のリスク
退院直後は体力が落ちているため、
- 血圧低下
- 息苦しさ
- めまい
- 疲労の悪化
が起こりやすい状態です。
▼ 2)医療処置の継続
酸素療法、気管切開、胃ろう、点滴、ドレーンなど、移送中も医療的ケアが必要なケース は非常に多いです。
▼ 3)転倒・転落リスク
自力歩行が難しい方の場合、
- ベッドから車椅子への移乗
- 車椅子 → 車両
- 車両 → 自宅内
など移動動作が多く、転倒の危険が高まります。
▼ 4)家族のみでは対応が難しい状況
体調急変時の判断や医療機器のトラブル対応は、家族だけでは難しいことがあります。
2. 安全な移送のための事前準備
安全な病院からの移送は、事前準備が8割 と言われています。
(1)病院スタッフと情報共有
退院担当の医師・看護師に、以下を必ず確認します。
- 現在の病状・バイタル傾向
- 退院直後に起こりやすいリスク
- 持参すべき薬や医療機器
- 移送時に注意すべき項目
- 緊急時の対応方法
★ポイント
退院調整看護師(地域連携室)に相談するとスムーズ。
(2)移送ルートと方法の確認
以下の選択肢を患者の状態に合わせて決めます。
- 車椅子タクシー
- 介護タクシー
- 民間救急
- 看護師同行移送サービス
- ストレッチャー移送(必要な場合)
🔸 看護師同行が推奨されるケース
- 酸素が必要
- 点滴・胃ろう・気切管理がある
- 血圧が不安定
- 意識が安定していない
- 重度の障がいがある
- 医師から「注意が必要」と言われている
→ 医療的判断が必要な移動は、医療従事者の同行が必須。
(3)自宅環境の準備
以下が整っているか確認しましょう。
- ベッド位置の最終確認
- 移動動線に障害物がないか
- 車椅子の出入りがスムーズにできるか
- 酸素・吸引などの機器準備
- 介護者の動きやすい配置
★よくある問題
「車いすが玄関の段差を越えられない」
→ 当日発覚し、移送が大きく遅れる原因になります。
3. 看護師同行の移送サポートとは?
プライベートナース(看護師同行サービス)は、退院時の不安を軽減し、安全にご自宅へ移動できるようサポートするものです。
(1)看護師が行う主なサポート内容
- 患者の状態観察(バイタル測定)
- 移乗介助
- 酸素・吸引・点滴などの医療的ケア
- 呼吸状態の監視
- 痛み・不安への対応
- 車内での体調トラブルに即時対応
- 家族への説明・安心の提供
(2)移送中の体調急変にも対応可能
看護師がいれば、
- 呼吸苦の増悪
- 意識レベルの変化
- 血圧低下
- 嘔吐
などにもすぐに対処できます。
家族だけでは難しい判断も、医療者がいれば安心です。
4. 安全な移送のステップ(当日流れ)
① 病院での状態確認
看護師が病院に到着し、担当看護師から引き継ぎを受けます。
- バイタル測定
- 当日の注意点の確認
- 医療機器のセット確認
② 車両への移乗サポート
転倒や怪我が起こりやすい場面なので、専門の介助が必須。
③ 移送中の観察
- バイタルチェック
- 呼吸状態の観察
- 不安・痛みへの声かけ
- 医療処置の必要に応じた実施
④ 自宅到着後の移乗・環境確認
- 自宅内の導線確認
- ベッド移乗
- 体調確認
- 家族への説明・注意点の共有
5. 家族がやってはいけない「危険行動」
① 医療機器を自己判断で調整する
酸素流量や点滴ルートの変更は非常に危険です。
② 急がせる
急いだ移乗は転倒の大きな原因になります。
③ 体調変化を軽視する
「少ししんどそう」の裏に重篤な兆候が隠れていることも。
6. 看護師同行のメリット
● 安全性の向上
医療的リスクを最小限にできる。
● 家族の負担軽減
移乗・見守り・医療処置を任せられるため、精神的負担も大きく減る。
● 病院との連携がスムーズ
医療者同士の情報伝達は正確で安心。
● 緊急時の対応が迅速
少しの変化も見逃さず、必要な処置を行える。
7. こんな人に看護師同行移送がおすすめ
- 高齢者で体力が低下している方
- 医療処置が必要な方
- 介助量が多い方
- 退院直後で不安定な状態
- 家族だけでは移乗が難しい方
- 長距離移動が必要な方
- 認知症や不安が強い方
まとめ|病院から自宅までの移送は“安全第一”が基本
病院から自宅までの移送は、
「ただの移動」ではなく「医療的リスクを伴うケア」 です。
そのため、
- 十分な事前準備
- 適切な移送手段の選択
- 医療従事者(看護師)の同行
が非常に重要になります。
安心・安全な在宅生活のスタートを切るためにも、
退院移送の際は 看護師同行サービス(プライベートナース) の活用をおすすめします。
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